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素朴な疑問Q&A

◆「エンジェル」って何ですか?そして、どこにいるのですか?エンジェル税制との関わりからも教えて下さい。

 

エンジェルとは、ベンチャー企業にポォーンと気前良くお金を出してくれる富裕な個人投資家で、起業家から見るとまさに天使(エンジェル)のような存在なのです。という具合に、ものの本には説明されています。そして、アメリカにはエンジェルがたくさんいるけれど、日本にはエンジェルがいないとは言わないまでも少ないことが、日本においてベンチャー企業の育成がうまくいかない原因であり、そこで、我が国もエンジェル輩出の為にエンジェル税制を整備するべきだという動きが出ています。

 さて、そうでしょうか。
 エンジェル税制とは、ベンチャー企業に投資して損失が出た時に他の株式譲渡益と通算しても損失が残る場合に、翌年以降3年間繰り越し控除が可能とし、また、3年超保有した株式を公開後1年未満で売却した時の売却益は3/4までを非課税とする税制です。ただし、適用を受ける為には、一定の条件を満たす必要があります。
 それにしても、投資で損した時の税金について配慮しようという発想は、おかしな話だと思います。貴方が守備良くエンジェルに巡り合ったとして、貴方の会社への投資を働きかける場合を考えてみましょう。
「私のエンジェルになって下さい。もし、私の会社がうまくいかずに損しても、エンジェル税制がありますから、実質的な損が少なくてすみますよ。」と勧誘したとして、「よっし、わかった!」と言って貴方の会社に投資してくれる投資家がいるでしょうか。投資というのは、もしかしたら投資した資金がゼロ(ゼロ以下は無い、つまり、投資額以上に損することは無い)になるかもしれないが、うまくいくと何十倍、何百倍になるかもしれないという世界です。損した時の税金とかいう次元ではないでしょう。

  さらに、エンジェルはアメリカにはいるけれど、日本にはいないとか少ないのだという認識の仕方自体、間違っていると思います。アメリカには日本以上に一攫千金を狙う老若男女がたくさんいて、エンジェルを求めていますが、その多くはエンジェルと遭遇すらできないのが現実だと言えましょう。

 シリコンバレーでは、起業家が投資家にプレゼンテーションをする機会は多くあります。以前、こうした場で主催者が起業家に向けて、「貴方達がエンジェルを求める時にはエンジェルはいない、エンジェルは現れるべき時には貴方達の前にちゃんと出てくる。」とか言う意味のことをスピーチしていたのを聞いた記憶があります。
 人を馬鹿にしたような発言ですが、実際その通りであると言えます。

 日米ともに、待っていれば、エンジェルが天から舞い降りてくるわけではありません。
 エンジェルという定義が、冒頭のような一般的な説明だと何か特殊な存在のように語られますが、むしろ貴方の周囲にいる縁故者のなかで、貴方の事業にかける熱意を理解してくれる人と考えたらどうでしょうか。

 

 
 
 

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